アンパンマンの世界を推察する①|パン工場のお話

2歳の娘に付き合い、1日に何度も録画したアンパンマンを見させられています。

たまにはニュースなども見たいのですが、我が家の主人公は娘であり、チーズ的脇役の私にチャンネル権はありません。

 

さて、アンパンマンは、特色のあるキャラクターたちのバリエーションが豊富で、子供たちから絶大な支持を得ている国民的アニメです。

しかしながら、その背景に存在する(存在すべき)設定についてはあまり語られることがありません。

そこで、経済や企業経営理論などから推察してみたいと思います。

今回はパン工場にスポットを当ててみましょう。

 

パン工場とは

アンパンマンやジャムおじさんたち、いわゆる「レギュラー陣」が住み、働いているパン工場のこと。

通り名も「パン工場」で、この世界で「パン工場」といえばまちがいなくこのパン工場を指します。

 

テレビで見る限りパンの種類はさまざまですが、パン以外の食べ物は作っていないことから、「パン専門店」であり、アイテム数は幅広いことがわかります。

 

パン工場では製造のみ行っており、店舗は兼ねていません。

工場は町から遠く離れていて、町への移動には、主に「アンパンマン号」というアンパンマンの顔をした大型車両を使用しています。

 

この車両は水陸両用で、空も飛べます。鼻の部分が飛び出し、パンチを繰り出したり物をキャッチすることも可能です。

さらに、移動しながらパンを焼くこともできるという優れもので、この車両自体が販売店舗にもなっています。

 

経営主体

パン工場の中心人物は「ジャムおじさん」と呼ばれる中年男性です。

実際にパンを作るのもジャムおじさんであり、小麦粉を練ってパンを焼くシーンがよく見られるます。

 

他の従業員はバタコさんと呼ばれる女性と犬1匹。あとは主人公のアンパンマンや、クリームパンナちゃん、ロールパンナちゃんなど、パンその物がたまに働いています。

 

パン工場が法人で運営されているのか個人で運営されているのかは不明ですが、中心人物であるジャムおじさん以外にまともな大人が見当たらないことから、ジャムおじさんが経営者であると推察されます。法人経営であったとしてもおそらくジャムおじさんが一人株主でしょう。

 

顧客・商圏・サービス内容

顧客は主に「町の人」と呼ばれる、町に住む人々です。

ジャムおじさんたちがパンを手渡し、喜ぶシーンがよく見られます。

ただし現金での支払シーンは全く見られないことから、個別に販売数による出来高払いの契約を交わし、会計上は売掛金で処理し、翌月現金等で回収していると思われます。

 

町の人々は常軌を逸した善人であり、家計に苦しんでいるシーンなども皆無なので、貸倒引当金の設定率は0でも差し支えないと思います。

仮に貸倒れるとすればそれは高い確率でバイキンマンのせいであり、これについては従業員であるアンパンマンがなんとかします。

 

このパン工場以外にパンを販売している店舗は食パンマンの移動販売くらいで、ほぼ1社独占状態です。しかもパンの販売のみに絞っていることから商圏は広いと思われ、その証拠に、海を渡ってまでさまざまな島にアンパンマン号で向かうシーンがよく見られます。

 

また、従業員の頭を食べさせるという独自サービスも行っており、お腹をすかせた町の人からは感謝されているようです。

 

経営状態

前述したとおり、販売については地域1社独占状態であり、顧客の評判も良く、多量のパンを連日作っており廃棄シーンがないことから、高い売上高を誇っていると思われます。

原材料も小麦粉・水・バターなどのみで低い原価率であると予想され、粗利率は極めて高いでしょう。

 

一方、固定費である光熱水道費については、工場への電線などが見当たらないことから、太陽光などの自家発電でまかなっていると思われ、その設備を整えるスキルをジャムおじさんは十分に備えています。

また、水は湖から引いていることが示唆されていますので、こちらについても無料です。かかる費用は塩素消毒代程度でしょう。

 

ただし、設備については見直しが必要であり、パンの製造・販売と直接関係のないアンパンマン号の多機能ぶりが、経営を圧迫している可能性があります。

 

従業員についても、法令違反がないか、確認する必要があります。

動くパンたちが労働基準法の守備範囲であるのかどうか、犬が働くことは保健衛生上どうなのか。

事業所従業員が10名未満であるため、就業規則の作成義務はありませんが、労働環境の整備についてはやはり少し不安が残ります。

 

 

 

 

以上、パン工場について推察してみました。

 

 

 

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