働き方改革で一番協力をもらわないといけないのは、上司でも同僚でも部下でもなく、お客様。
先日、仕事帰りに保育園に娘を迎えに行ったところ、たまたま居合わせた顔見知りのお母さんに声を掛けられました。
「今月から、お迎えの時間が『18時厳守』ってなって、焦りますよね」
うちの保育園は、もともと18時までが保育時間、それ以降は延長保育料が発生するはずなのですが、実際には18時15分くらいまではお迎えが遅れても、大目にみられていました。
それが、時間厳守となったようです。
どうも、この18時15分まで大目に見ることが常習化することで、お迎えの親御さんが18時過ぎに集中してしまい、その対応のため、保育士さんたちは残業していたようです。
(そうか、私が18時過ぎに迎えに行っても延長保育料がかからなかったのは、保育士さんの残業のおかげだったのか)
と反省。
常習化していればなんとなく今更感もあって言いにくかったでしょうし、一定の不満が出るのも承知の上でしょう。
それでも本来のルールを保護者にあらためて伝えた保育園は、勇気があるな、と感心してしまいました。
ふと。
自分の会社のことを思い浮かべました。
介護相談が主な業務の会社ですが、やはり残業は各部署に蔓延しているようです。
これまでは、残業の是正のために必要なのは、業務の効率化、増員、システマイズ、などと思っていました。
そのためには上司や同僚、部下の協力が不可欠だ、と。
でも、よくよく考えてみれば、適正な人員配置で適正な業務を行っていれば、定時に帰れるわけで。
人員が適正なのにそれができないのであれば、原因は「過剰サービス」に他なりません。
様々なお悩みがあるお客様のお話を、最後まで聞き続けることももちろん大事だと思います。
でも、事前に「今日は30分で失礼いたします」と伝えておくことも大事なのではないでしょうか。
いつも親身になって対応してくれる職員が言えば、怒り出すお客様はいないように思います。
私は、自分の娘を預かってくれる保育士さんたちに、18時厳守だといわれても、「そりゃそうだ」くらいにしか思いませんでした。
むしろ娘のためにも保育士さんたちにはこれからも頑張ってほしいので、協力できることがあるのであれば協力したい、という気持ちにすらなりました。
お願いの仕方にもよるでしょうし、これまでのお客様との関係性などにより難しい場合もあるかもしれません。
でも、「協力をいただきたい」と口に出して相手の協力を得ようとすることは、とても大事なことだろうと思います。
臆さず、正直にお客様に「お願い」をすること。
少し真剣に考えてみてもよいかもしれません。