メールのお作法
ビジネスやプライベートでのコミュニケーションに欠かせないメール。
そのメールにもお作法があります。
目的は、お互い気持ちよくやりとりできるようにするため。
人によって、会社によって異なる部分もあるのでしょうが、今回はメールのお作法について、おそらくは一般的であろうということをご紹介します。
要件はシンプルに
まず、要件はシンプルに書きましょう。
相手に何をしてほしいのか、相手に何を確認したいのか。
ここがぼやけていると、相手から確認のメールがまた来るという、無駄が生じます。
また、メールは手紙とは違います。
心情や最近の出来事などの過剰な記載はやめておきましょう。
要件があやふやになる可能性がありますし、読む方も読みづらくなります。
期限を定める
依頼に対する期限を必ず定めましょう。
「〇月〇日 〇時までにご回答をお願いいたします」など。
「急ぎではありません」「時間のあるときに」は厳禁。
下手すると一生返信が来ません。
1メール1要件
1つのメールには1つの要件を記載しましょう。
1つのメールに3つも4つも要件を入れてしまうと、相手が混乱します。
送るメールは、相手にとってのTODOリストにもなるように配慮しましょう。
決まり文句は辞書登録しておく
「よろしくお願いいたします」「いつもお世話になります」「ありがとうございました」はあらかじめ辞書登録しておきましょう。
「あ」と打って変換すれば「ありがとうございました」など、一瞬であいさつ文などを入力できて便利です。
1つ1つにかかる時間はわずかでも、1日数十件メールを打つ場合、年間にするとバカにできない時間を費やすことになります。
辞書登録の方法は下記をご参照ください。
「開封確認」は止めておこう
Outlookなどのメールソフトに搭載されている、開封通知。
これ、個人的には止めておいた方がよいと思う機能の1つです。
開封通知機能は、相手がメールを開封した時に、相手側に「〇〇(送信者)はこのメールの開封確認を要求しています」等のメッセージが表示され、OKを押すと開封済通知がメール送信者に届くというもの。
たしかに送る側にとっては、相手がちゃんとメールを確認したということがわかってよいのかもしれません。
ですが、受ける側からすると、「ちゃんと開封してますよね!?」と念を押されているようなもの。
あまりいい気はしません。
もっと言えば、「ちゃんと開封したのをこちらは確認しましたからね! 読んでなかった、なんて言い訳はもうできません。この件でトラブルが発生したらあなたのせいです」と通告されているようなものなんですよね。
気持ちよくメールでやりとりしたいなら、開封確認機能を使用するのは止めておきましょう。
メール確認は「朝」「昼」「夕方」の3回で十分
電話ではなく、メールでのやりとりが中心になると、おのずと段取りが良くなります。
電話だと事態が切迫してからでも相手に要件を伝えられえしまいますが、メールの場合、相手の開封頻度などを考慮し、あらかじめ余裕をもってメール送信する必要が生じるからです。
この慣習が浸透すると、そもそもメールの確認回数は1日2回~3回で構いません。
送信相手も、そのつもりで余裕をもってメールしてくれているからです。
もちろんこちらも余裕をもって相手にメールしましょう。
メールの良さは、このようにお互いに時間的余裕を与え、きもちよくビジネスができる心境にさせてくれることだと思います。
電話はなるべく止めましょう。
返信に時間がかかるときは「時間がかかる」ことをメールしておく
時間的余裕が生まれるのがメール、と説明しましたが、それでも返信に時間がかかりそうなときがあります。
何かの調査を依頼された場合など。
調べるのに時間がかかり、すぐには返信できない場合は、「すぐには返信できない旨」をメールしておきましょう。
メールには、「〇〇までに回答いたします」など期限を入れておくとより相手は安心します。
この返信がないと、そもそもメールを読んでくれているのかどうかがわかりません。
結局電話で確認をすることになります。
まとめ
相手への心配りとはいったい何か。
わかりやすく、誤解が生じず、明確な文書でやり取りすること=相手への心配り だと思います。
相手もスムーズに仕事ができるよう、メール1つの送信にも気を配りたいものです。