休日に、会社の上司から着信。
この瞬間、一気に気分が落ち込みますよね。「また仕事の話か…」「休みなのに最悪だ」と感じるその不快感、非常によくわかります。
多くの人が「会社員だから仕方ない」と我慢しがちですが、実はその電話対応、あなたの義務ではありません。それどころか、内容や頻度によっては法律違反になる可能性すらあります。
「緊急でもないのに平気で電話してくる」「出ないと後で文句を言われる」…そんな状況は、あなたの貴重な休日を奪う「時間外労働」に他なりません。
この記事では、休日の会社からの電話に悩むあなたへ、以下の点を分かりやすく解説します。
- 休日の電話が「違法」になる法的根拠
- 不快な電話への具体的な対処法3ステップ
- 根本的に電話を減らすための「仕組みづくり」
読み終えれば、あなたは「電話に出ない勇気」を持ち、ストレスから解放される第一歩を踏み出せます。
結論:休日の会社からの電話はほぼ間違いなく「違法」
読者のあなたが一番知りたい結論からお伝えします。
休日に会社からかかってくる電話は、違法になる可能性が非常に高いです。
焦点となるのは、その電話が「業務命令」であるかどうかです。
【法的根拠】労働契約法第5条(安全配慮義務)
まず知っておいてほしいのが、「安全配慮義務」という法律です。
労働契約法 第五条
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
難しく聞こえますが、要するに「会社は、従業員の心と体の健康を守るように配慮しなさい」というルールです。
休日まで頻繁に連絡が来て、従業員がしっかり休めず、精神的なストレスを感じている状態を放置することは、この「安全配慮義務」に違反していると言えます。
「時間外労働」にあたるケース
さらに、電話の内容が問題です。 もし電話によって具体的な業務指示があり、あなたがそれに対応した(例えば、PCを開いてデータを修正した、取引先に謝罪の連絡を入れたなど)場合、それは明確な「時間外労働」にあたります。
当然、労働した分の割増賃金(休日手当)が支払われなければなりません。
「5分の電話だから」とサービス残業にされているなら、それも違法です。
緊急時以外は「出る義務はない」
「でも、電話に出なかったらクビになるんじゃ…」と不安に思うかもしれません。
安心してください。
大前提として、あなたは休日を自由に使う権利があります。
(地震や火事、重大なシステム障害など、社会通念上だれがどう見ても緊急事態、というケースを除き)会社からの電話に出る義務はありません。
もし「休日に電話に出なかった」ことだけを理由に、あなたを解雇したり、給料を下げたりするようなことがあれば、それは「解雇権の濫用」という、れっきとした違法行為です。
あなたは、休日にまで会社の電話に怯える必要は一切ないのです。
なぜ会社は休日に電話をしてくるのか?(3つの心理)
では、なぜ上司や会社は平気で休日に電話をかけてくるのでしょうか。
その心理を分析してみると、対処法も見えてきます。
心理1:緊急事態だと(本気で)思っている
笑ってしまいますが、電話をかける側が「これは一大事だ!」と、本気で緊急事態だと思い込んでいるケースです。
もちろん、本当にサーバーがダウンしたなど、会社全体の問題であれば対応も必要かもしれません。
しかし、多くの場合「今日中に確認しないと自分が不安なだけ」「月曜の朝イチでやれば間に合うこと」など、本人だけが焦っていることがほとんどです。
心理2:単なる「うっかり」や「思いつき」
次に多いのが、単純に「あ、あの件どうなった?」と思いつきで電話してくるケースです。
これも笑ってしまいますが、部下の休日を管理できていない、タスク管理ができない上司の典型です。
「自分が忘れる前に聞いておこう」という自己中心的な理由で、あなたの休日が奪われています。
心理3:「休日でも仕事仲間」という歪んだ一体感
最もタチが悪いのが、このケースです。
「お前は休みだけど、仲間だから対応して当然だろ?」という、歪んだ同調圧力をかけてきます。
プライベートと仕事の境界線があいまいで、会社への忠誠心をはき違えているタイプです。
こういう上司がいる職場は、根本的な体質改善が必要でしょう。
心理4:「管理職なら当たり前だろう?」管理職を奴隷だと思っている経営者
管理職もいろいろです。法律上は自分の労働時間を自由に決められるのが管理者ですが、一般職員と同じ働き方なのに「管理職」とされている方もいるでしょう。
世の中には、「管理職」という言葉を人質に、プライベートの時間を理不尽に搾取する経営者がいます。
中には、「休みの日にワシからの電話に出れない時間帯があるなら、前もって言っておけ」というとんでもない経営者もいます。
配慮でもなんでもありませんので、正気を失わないでください。それは違法です。
不快な電話を撃退!今すぐできる具体的な対処法3ステップ
法的根拠がわかっても、いきなり「違法ですよ!」と上司に突きつけるのは難しいですよね。
そこで、あなたが今すぐできる簡単な対処法を3ステップで紹介します。
ステップ1:【勇気】緊急時以外は「出ない」
一番シンプルで、最も強力な対策です。
出ないこと。
これに尽きます。
「出たら負け」くらいの気持ちで、着信があっても一旦無視しましょう。 もし本当に、本当に緊急の用件であれば、必ず留守電にメッセージを残すか、メールで「緊急事態発生」と連絡が来るはずです。
それがない電話は「緊急ではない」と判断してOKです。
「出ない勇気」を持つことが、あなたの休日を守る第一歩です。
ステップ2:【防御】電話番号の表示名を変える
とはいえ、着信音が鳴るだけでドキッとしてしまいますよね。
そこでおすすめなのが、上司や会社の電話番号の登録名を変えることです。
例えば「上司A」ではなく、「(会社)上司A」や「【仕事】営業部」のように、ひと目でプライベートの電話ではないと分かるようにしておきましょう。
これだけで、休日に着信があっても「あ、仕事の件だ。今は出ないでおこう」と冷静に判断できるようになります。
ステップ3:【牽制】折り返しで「線引き」をする
もし、うっかり電話に出てしまった場合。
あるいは、緊急かもしれないと出てみたが、どうでもいい用件だった場合。
その場でダラダラと対応せず、「線引き」をしましょう。
「申し訳ありません、今外出先ですので、月曜日の朝イチで確認して対応します」
と、今は対応できないこと、対応は次の営業日になることをハッキリ伝えます。
そして、月曜日の朝になったら、こちらから電話ではなくメールで
「昨日はお電話でしたが、どのようなご用件でしたか?」と連絡します。
こうすることで、「急ぎの用件でなければ、電話ではなくメールでお願いします」という意思を暗に、しかし確実に相手に伝えることができます。
相手が上司であれば喧嘩を売っていることになるかもしれませんが、これが正当です。
根本解決:電話を「減らす」ための仕組みづくり【仕事術】
対処法はあくまで「かかってきた電話」への対策です。 当サイト「jim-style.com」のテーマである「仕事術」として、そもそも電話がかかってこないようにするための仕組みづくりも進めましょう。
1. 自分のタスク管理を完璧にする
上司からの電話で多いのが「あの件、どうなった?」という進捗確認です。
つまり、上司が不安になっているから電話がかかってきます。
であれば、上司が不安になる前に先回りして報告してしまえばいいのです。
金曜の退勤前に「〇〇の件はここまで完了しており、来週月曜に着手します」とメールで報告しておく。
これだけで、「うっかり」や「思いつき」の電話のほとんどは防げます。
2.「連絡はメールで」を徹底する
普段から、上司や同僚とのやり取りを「電話」ではなく「メール」で完結させる癖をつけましょう。
電話は相手の時間を強制的に奪うコミュニケーションツールです。
「電話=よほどの緊急時」という文化をチーム内に作ることで、休日の電話も自然と減っていきます。
3. 長期休暇前のアナウンス
ゴールデンウィークや年末年始など、長期休暇に入る前は、関係者に「休暇中の連絡ルール」を事前周知しておきましょう。
メールの署名欄や社内の掲示板などに、
「〇/〇~〇/〇まで休暇をいただきます。期間中は緊急時を除き、お電話に出ることができません。ご用の際はメールへご連絡ください」
と明記しておくだけで、相手も電話をかけにくくなります。
もし状況が改善しないなら…環境を変える準備を(最重要)
ここまで、さまざまな対処法や仕事術を紹介してきました。
しかし、これらを試しても、以下のような状況が変わらないかもしれません。
- 「電話に出ない」ことで、月曜日にあからさまに不機嫌な態度をとられる
- 休日対応が常態化しすぎて、誰も「おかしい」と思っていない
- あなたのストレスが限界に達している
もしそうなら、それはあなたのせいではありません。
悪いのは、従業員の休日を尊重せず、「違法スレスレの労働環境」を放置している会社側です。
残念ながら、個人の努力で会社の「体質」や「文化」を変えるのは非常に困難です。
あなたの貴重な休日は、仕事の電話に怯えるためにあるのではありません。
自分のスキルや経験は、今の会社がすべてではありません。
もし今の環境に限界を感じているなら、あなたの時間を本当に大切にしてくれる会社を探す準備を始めてみませんか?
休日に怯える生活から抜け出すために、まずは「世の中にはどんな会社があるんだろう?」と、情報収集するだけでも、心はかなり軽くなるはずです。
まとめ:休日の電話は「出ない勇気」を持って、自分の時間を守ろう
今回は、休日の会社からの電話への対処法について解説しました。
- 休日の電話対応はあなたの義務ではない(法的根拠もある)
- 緊急時以外は「出ない勇気」を持つことが最初の一歩
- 電話を減らす「仕組みづくり」も同時に進めよう
- それでも改善しないなら、環境を変える選択肢もある
あなたの休日は、あなた自身のものです。
会社の都合で、その大切な時間を奪われてはいけません。
まずは「出ない」勇気を持つことから始めてみてください。

